呼吸すれば、
胸の中いて鳴る音あり。
凩よりもさびしきその音!
眼閉づれど、
心にうかぶ何もなり。
さびしくも、また、眼をあけるかな。
遊びに出て子供かへらず、
取り出して
走らせて見る玩具の機関車
26歳という若さで早世した石川啄木ですが、その短くはかない生涯の中で、多くの短歌をわたしたちに残してくれました。
3行に分かち書きをするスタイルは有名で、目で読んでも、手で書いても、言葉のリズムを味わうことができるはずです。

覚えやすいという点も特徴ですので、繰り返し読んで心に染み込ませ、そのうえでじっくりと視写してみるのもいいでしょう。
悲しき玩具 石川啄木
『呼吸すれば〜』と『眼閉づれど〜』の2首は、啄木が結核を患った後に住んだ小石川の借家で、人生最後に作った歌とされている。
迫りくる死を感じていた啄木の思いが切々と伝わってくる。小石川の住居跡には平成27年、『石川啄木終焉の地歌碑』が建てられた。

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