教師になる前に私は一般企業に就職した。そこで上司に言われたことがある。『組織の本質ってなんなのか、わかるかね』と誘導尋問的に聞かれた。

という言葉だった。しかも酒を飲みながら。当時は飲んだ勢いででた言葉なんだろうと思っていたが、かなり教訓として今も私の仕事の糧となっている。
社内には、よほどの能力を持つ者、野球に喩えて言うと大谷まではいかなくともメジャーからお呼びがかかるレベル。それ以外の人は、極論するといようがいまいが組織にはほとんど影響がない。いなくなれば、その役割をこなす代わりの人間が出てきて、その仕事を担うようにぬる。

どんな人でも、たいてい自己評価は他者からの評価よりも甘くなる。自分もそうだ。少しでも成績を残せるようになると、自分は組織に欠かせない存在であると思い込みがちになる。その心のゆるみが、活躍の場を失うきっかけになる。
故野村克也は現役時代、首脳陣に対してどんなに怪我をしても自分から『代えてください』とは言わなかった。『休んだら、他の選手にレギュラーをとられる』という危機感が常にあったからである。

『代わりの人間はいくらでもいる』。これが組織の本質である。
そのことを理解し、自らを高め続けられる者だけが、一流の域に辿り着ける。
今では解釈できるようになり、決して酔った勢いでもなかったのもなかった。大谷翔平のようなスーパースターにはなれないが、自らを高めることは続けられる人材でありたい。
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