
二人は扉をあけて中に入りました。扉の裏側には、大きな字でこう書いてありました。『いりいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。もうこれだけです。どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさんよくもみ込んでください。』
なるほど立派な青い瀬戸の塩壺は置いてありましたが、こんどというこんどは二人ともぎっとしてお互いにクリームをたくさん塗った顔を見合わせました。
『どうもおかしいせ。』
『ぼくもおかしいとおもう。』
『沢山の注文というのは、向うがこっちへ注文してるんだよ。』
『たからさ、西洋料理というのは、ぼくの考えるところでは、西洋料理を、来た人に食べさせるのではなくて、来た人を西洋料理にして、食べてやる家とこういうことなんだ。これは、その、つ、つ、つ、つまり、ぼ、ぼ、ぼくらが…。 』がたがたがたがた、ふるえだしてもうものがいえませんでした。
『その、ぼ、ぼくらが、、、、、、うわあ。』がたがたがたがたふるえだして、もうものが見えませんでした。
注文の多い料理店 宮沢賢治著

注文の多い料理店 あらすじ
2人の東京の紳士が猟をしながら山奥を歩いていたが、道に迷い、『西洋料理店 山猫軒』という料理店にたどりつく。『注文の多い料理店ですから』と断り書きのある店だったが、2人は空腹から屋内に入り、様々中『注文』を受けながら、どんどん奥に進んでいく。次第に、この料理店の本当ね意味に、2人は気づき、震えたがる。
音読をたのもう
『どうもおかしい』と訝るところ、がたがたと震える場面では、なりきって台詞まわしを工夫してむてください。
また、食物連鎖や資本主義に対する宮沢賢治の哲学がこの作品の中からも垣間見えますね。



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