
むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。まいにち、おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
ある日、おばあさんが、川のそばで、せっせと洗濯をしていますと、川上から、大きな桃が一つ、
『ドンブラコッコ、スッコッコ。ドンブラコッコ、スッコッコ。』と流れて来ました。
『おやおや、これはみごとな桃だこと。おじいさんへのおみやげに、どれどれ、うちへ持って帰りましょう。』おばあさんは、そう言いながら、腰をかがめて桃を取ろうとしましたが、遠くって手がとどきません。おばあさんはそこで『あっちの水は、かあらいぞ。こっちの水は、あまいぞ。かあらい水は、よけて来い。ああまい水に、よって来い。』
と歌いながら、手をたたきました。すると桃はまた、『ドンブラコッコ、スッコッコ。ドンブラコッコ、スッコッコ。』
といいながら、おばあさんの前へ流れて来ました。おばあさんはにこにこしながら、
『早くおじいさんと二人で分けて食べましょう。』と言って、桃をひろい上げて、洗濯物といっしょにたらいの中に入れて、えっちっち。おっちっち、かかえておうちへ帰りました。
桃太郎 楠山正雄著 引用
桃太郎 楠山正雄著 あらすじ
川に流れていた大きな桃の中から生まれた桃太郎は、
おばあさんが作ってくれたきびだんごを携え、鬼退治の旅に出る。
道中、犬、猿、雉を家来に従えて、いよいよ鬼ちが棲む鬼ヶ島にやくる。
引用は、大正時代に児童雑誌『赤い鳥』に参加した作家・楠山正雄が
再話しあtもの。

音読をたのしもう
『ドンブラコッコ』は日本一有名なオノマトペ。弾むように元気よく読んでみましょう。
また、おばあさんが歌うところも音読していて楽しい場面です。若い方もお年寄りになきって読んでみてはいかだでしょうか。
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