『あはあさん、白のまつの木が、灰になってしまったよ』
こういっておじいさんは、お庭のすみの白のお墓のところまで、灰をかかえて行ってまきますと、どこらからか、すうすうあたたかい風が吹いてきて、ぱっと、灰をお庭いっぱいに吹き散らしました。するとどうでしょう、そこらに枯れ木のまま立っていたうめの木や、さくらの木が、灰をかぶると、みるみるそれが花になって、よそはまだ冬のさなかなのに、おじいさんのお庭ばかりは、すっかり春げしきになってしまいました。

おじいさんは、手をたたいてよろこびました。『これはおもしろい。ついでに、いっそ、ほうぼうの木に花を咲かせてやりましょう』そこで、おじいさんは、ざるにのこった灰をかえて、『花咲かじじい、花咲かじじい、日本一の花咲かじじい、枯れ木に花を咲かせましょう』と、往来をよんであるきました。
あらすじ
ある日、愛犬の白が畑で『ここ掘れワンワン』と鳴くので、おじいさんが掘ってみると、黄金が出てきた。隣人の欲張りな老夫婦は嫉妬して、犬を🐕形見である臼もまた燃やされてしまったが、その灰は枯れ木に花を咲かせるのだった。引用は、大正時代に児童雑誌『赤い鳥』に参加した作家・楠山正雄が再話したもの。

音楽を楽しもう
おじいさんが自分のことを『花を咲かせるじじい』、しかも『日本一の』と称してしまうセンスがとでも愉快ですね。
本作は全体を通して、黄金、臼、満開の花🌸、大名のご褒美と、アイテムがどんどん変化していくというおもしれい構成です。




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