「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などの俳優ジョナ・ヒルが初監督・脚本を手がけ、自身が少年時代を過ごした1990年代のロサンゼルスを舞台に、13歳の少年の成長を描いた青春ドラマ。シングルマザーの家庭で育った13歳の少年スティーヴィーは力の強い兄に負けてばかりで、早く大きくなって見返してやりたいと願っていた。そんなある日、街のスケートボードショップに出入りする少年たちと知り合ったスティーヴィーは、驚くほど自由で格好良い彼らに憧れを抱き、近づこうとするが……。「ルイスと不思議の時計」のサニー・スリッチが主演を務め、母を「ファンタスティック・ビースト」シリーズのキャサリン・ウォーターストン、兄を「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のルーカス・ヘッジズがそれぞれ演じる。

私には、10歳離れた親戚の兄がいた。自分が小学生の頃、お盆や正月によく遊んでくれた。兄ちゃんの家族は東京の足立。わざわざその時期になると、伯父さんが車を走らせて3時間かけて顔を出していた。その兄ちゃんは当時高校生だった。
兄ちゃんは、いつもウォークマンでBOOWYの曲をがんがんにして聞いていた。自分がおにゃん子の話をすると『おまえはまだ子だな』とよく言われた。また、兄ちゃんは裏の世界を教えてくれた。といっても『タバコ』や『女』のことだった。知りたくないことも、無理やり教えられた。

兄ちゃんは、なぜか頭がよかった。アカデミックな頭の良さではなかった。この映画のようにスケボーも上手かった。自分が今でもそこそこスケボーに乗れるのはこの兄ちゃんのおかげであった。
そんなちょっととっぽい兄ちゃんがを自分は好きだった。真似したかった。『悪さしながら男なら、粋ではない馬鹿でいろ』の『祭りのあと』(桑田佳祐)の歌詞のような生き方をしていた。

この映画の少年スティーヴィーのように自分はならなかった。なる勇気もなかった。でもその気持ちは十分に分かる。今となっては。
この映画で注目点はいくつかある。90年代の楽曲や、黒人視点だったりと。しかし、私が注目したのは、彼の怖い『兄貴』の存在。そしてその象徴がミステリアスな『部屋』である。自分も兄ちゃんの家に遊びに行ったことがあった。しかし、部屋だけは絶対に入らせてくれなかった。
少年期の男の子にとって、畑や河原に棄ててある『エロ本』を見る以上に、ちょい悪兄ちゃんの部屋ほど興奮するものはないだろう。
それにしても、兄貴はダメもとでもいいから、あの喧嘩でドンパチすべきだったなぁ。
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