健康あっての教師人生

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【映画】1640日の家族 2156/Aug.1

大切なのは、愛しすぎないこと

里親と息子の幸せな日々に、突然訪れた家族のタイムリミット。彼らが選んだ未来とは・・・フランスを涙で包んだ実話に基づく感動作!

STORY

感想

本作品は何かの映画を観ているときに予告で流れ、面白そうだと直感的に思い、夏休みに観に行こうと予定を立て、かなり期待した作品だった。

なにせタイトルと家族みんなが抱擁する一枚の絵だけを手がかりに、いろんな想像をかきたてられた。 ほぼ泣くだろうと思っていたが、やはり感動溢れる映画であった。

キーワードになるのは『フランスの里親制度』『子どもの忠誠葛藤』である。フランスの里親制度から、家族の型を上手く描写している。

       忠誠葛藤

「まだ手のかかる6歳児を、よく父親単身の家へ戻そうとするなぁ」と思った。日本の、ある元児相職員がテレビでこんな話をしていた。

 子どもを産んですぐに母親が亡くなり、子どもを抱えて「どうしようか」と悩む父親を「一生、昇進は望まず、勤務時間は午前9時から午後5時までという働き方ができるなら任せるが、それができないのなら里親家庭に託すべきと説得した」と。

 
ゴルジュアール監督が映画のモチーフとなる体験をしたのは30年ほど前のはずである。つまり、フランスは父子家庭が安心して子育てできるような支援が、ずっと以前からあったということだろう。

子どもの心情を追いながら、筆者が印象に残るシーンを振り返ってみたい。
シモンが「(兄たちと)雪山で一緒に遊びたい」と言ったのは本心で、子ども同士の人間関係を大切にしたかったに過ぎない。

里親家庭における生活でシモンの最大の関心事は「何をして遊ぶか」。「お兄ちゃんと遊びたい」「スキーがしたい」「雪を見たい」という言葉には、それだけの意味しかなかった。

しかし、大人たちは言葉の裏に「実父と里親、どっちを選ぶの?」という答えを求めてくる。
シモンは頭をフル回転させ、小さな嘘をついたり、言いよどんだりする。「実父のプライドを尊重しよう」「里母に嫌な思いをさせないように」といった心情が手に取るように分かる。

安發さんによると、こういった尊重したい複数の大人の利害関係の中に置かれることを「忠誠葛藤」と呼ぶ。シモンを演じるガブリエル・パヴィの目の演技が秀逸だけに、答えに窮する表情から切なさが伝わってくる。

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